『インドに転勤』と突然の辞令にあたふた。

心の準備ができる前に、とりあえず荷物をまとめて出発しなくてはならない方もいらっしゃると思います。

もちろん、大きなガイドラインはそれぞれの会社の提示してくれるものにそってください。

ここでは、私が個人的に出発前の方にアドバイスしたいことを列挙します。

①持ち物

日本製品の素晴らしさは、インドに行くとより一層感じます。しかしながら、持っていけるものには限りがありますので、何を優先すべきか、悩みますね~~~。

  1. 食料品 

カレーの国インドに行くのにも、日本カレーは必需品!!

いろいろ持っていきたいものはあると思いますが、子どもを連れてインドに行く場合、ここが最優先ポイントです。一時帰国時、インドに持ち帰る荷物の80%ぐらいが食料でした。デリーにはいくつか日本食材を扱うお店はありますが、あるのは限られたかなり高いことを覚悟しておいてください。年々輸入食品を扱うスーパーにも日本食品がよく見られるようになってきていますが、タイやマレーシアなど東南アジア製のものも多いです。会社によっては定期的に日本食材を注文し、送料は会社が負担してくれるという『送付制度』があるところもあります。渡印前にどんな食材が手に入るのか、確認しておくとあと自分でどのようなものをそろえたらいいか考えやすいですね。やはりその家庭で食べ慣れているものをまとめ買いして持っていくと体も気持ちも落ち着きます。ただ、気候や風土が違うので、せっかく大量購入していっても、全然食べたくなくなっちゃった・・・ということはよくあります。

乾物は必須アイテム!!

調味料や、ひじき切り干し大根干しシイタケ、塩昆布など乾物は必需品、フリーズドライの野菜たちも大変役立ちます。のりだしももちろんです。

我が家のお気に入りはコレ!!!



豚肉・牛肉・魚の切り身、干物、ちくわ、ちりめんじゃこなどは冷凍して持っていきます。納豆も冷凍して大量に運びます。かさばるので、入れ物からだし、ラッブに包んでカサを減らします。たれもお忘れなく!!ただし、生肉は一応輸入禁止品目なのでご注意を!!!(在インド歴が長いお友達に聞いてみてください。いろいろな裏技をお持ちだと思います)

・赤ちゃんがいる家庭はレトルトのベビーフードも大量に持っていくことを強くお勧めします。赤ちゃんが外出中に食べれるものは2歳ぐらいまでほとんどないと思ったほうがいいかもしれません。何でも辛く、脂っこい。6カ月でマックのポテトをかじっている赤ちゃんがいるほどです。

・子どものおやつはなくても生活できるといえばそれまでですが、やっぱり日本菓子はおいしいです。クッキー類はインド製でもけっこうおいしいので、おせんべいしょっぱいお菓子が欲しくなります。インドの塩辛いお菓子はほとんどが揚げ物です。また、車での移動が長くなるので、飴類グミ、ラムネ、小袋のお菓子が重宝します。(おかげでうちの娘は早々に虫歯となりましたが・・・。)

・パンはホームベーカリーを持っていき作っています。夜の間にタイマーをかけておけば、朝は焼き立てパンのにおいで目が覚めます。インドではご飯を炊くよりも簡単かも。日本人のパン屋さんもありますが、やっぱり高い!ホームベーカリーで生地を作れば菓子パンもお手軽にできます。粉も強力粉を持ち込まなくてもインドのマエダ(中力粉)で十分です。イーストだけは日本製のを使っています。

・乾麺も重宝しますがうちは製麺機を持ち込みました。インドの小麦粉は中力粉なので、うどんやラーメン、パスタ作りに最適です。重いですが、余裕があればスープもあるとよりおいしく食べられます。



 

・プリンやゼリーのようなデザートはありません。寒天ゼラチンを持っていけば家庭で簡単に作れるので、是非子どもたちに!!

2. 衛生用品
    • 紙おむつはインドでパンパースもマミーポコも買えます。日本製にこだわり、荷物に余裕がある人は持って行ってもいいと思いますが、インドのもので十分です。(若干形状やクオリティーは違いますが・・・。)おしりふきは日本製がいいです。思いですがおむつよりもおしりふきをたくさん持っていくことをお勧めします。インドで買えるものはにおいが強いものが多いです。
    • 数年前は『紙製品』と言われていたようですが、最近ではトイレットペーパー、ティッシュ類はインドで買えるもので十分です。多少いいものは割高だと感じますが、日本から持っていくことを考えたら納得がいきます。ポケットティッシュウエットティッシュはあまりいいのがないので持ち込みをお勧めします。
    • 虫よけグッズ:やはりデング対策は重要です。虫よけミスト(スプレーは飛行機NGです)、虫よけパッチ、虫こな~ずのようなもの。インドでもひととおりのものは買えますが、やはり日本製品のほうが断然質がいいです。ただ、ものすごい量を使うので、安いインドの製品とうまく併用すると効果的だと思います。蚊取り線香も古典的ですが効果絶大。玄関に蚊取り線香がたいてあると『あ~~~、日本人家庭だ!!』とうれしくなります。インド製の蚊取り線香もありますが、蚊を追い払うだけで、殺虫作用はないとか。日本の蚊取り線香のほうが香りもよくて絶対いいです。そしてこれ!!!こんなのあるの知らなかった。今度買ってこよ~~~!!!

そして、大人用も見つけた!!! 実は免疫力が落ちている大人のほうがデングになる危険度が高いそうですよ!!!

  • 日焼け止め:外に出ること自体が少ないので、意外に日本にいるときのほうが必要だと思いますが、とりあえず日本製のほうが安心なので、何本かは。そんなにたくさんは要りませんよ~~~。
  • 歯ブラシ:インドのものは巨大です、特に子供用。仕上げ用なんてものはないので、多めにあるといいです。歯磨き粉はインドのもので十分です。
  • シャンプーリンス等はこだわらなければインド製で十分です。アーユルヴェーダ由来のものもいろいろありますので、お気に入りのものを探してみるのも面白いですよ。
  • 洗剤類:性能のいいコンパクト洗剤は日本製がいいという人もいますが、ウチはインドのものを使っています。柔軟剤もいろいろあります。ただ色柄OKな漂白剤靴用洗剤は日本製を持ち込んでいます。靴洗い用のブラシもインドにはありません。
  • そして我が家のお守り。インド在住経験ありの友だちが教えてくれたコレ!!『強力ミヤリサン』 腸内環境を整えるビオフェルミンのようですが、もっと強力だと信じています。渡印前から飲み始めしばらくはお腹の調子を整えるためにも、毎日飲み続けました。インドに遊びに来る家族にも必ず飲んできてもらっています。おかげでインドの洗礼といわれるウェルカムシャワー(シャワーのような下痢)に無縁の我が家でした。害はないと思うので、是非飲み続けることをお勧めします。赤ちゃん用の粉末もあります。

3. 100均グッズ
  • ユニクロや無印がインド進出しているので、ダイソーやセリア等の100均もそのうち・・・とは思いますが・・・。100均のいろいろな便利グッズはなかなかインドでは手に入りにくいです。似たようなものがあっても性能や値段はくらべものになりません。日本で愛用してきたものはすこし多めに持っていくことをお勧めします。買い出し旅行でタイやマレーシア、ドバイに行けばたいてい手に入りますが、100円ではないですからね。
  • プラスチック用品はとりあえずインドは高いです。かさばりますが、必要なものは中に何か他ものを詰めるなどうまくパッキングして持っていくことをお勧めします。

 

4. その他
  • ベランダストッカー 子どもの入浴に便利です。(→ 『インドでのお風呂事情』参照)
      • 航空便・船便いずれにしても既定のサイズ内かご確認ください。また、ふたが取り外し可能なところがミソです。壊れた時のためや、何かと便利なのでいくつか段ボール代わりに荷物を詰め、持っていくといいと思います。

  • 子どものおもちゃ、本、DVD:最低限のもので十分です。デリーには3000人以上の日本人がおり、しっかりコミュニティーができています。要らなくなったものを譲ってもらえたり、ホームセール古本市バザーなどで結構いろいろなものが手に入ります。また日本人学校の図書室には大人向けも含めてかなりの量の本が入っており、毎年新刊もかなりの量が入ってきます。

 

②予防接種

下の娘も1歳になるまでは日本で過ごしましたので、乳児に必要な主要な予防接種は無事公費で済ませることができいました。娘の4種混合、日本脳炎、水ぼうそうの追加接種、息子の麻疹風疹の追加接種は一時帰国の時に受けました。(住民票がないので、ここは自費で。あまりに高くでびっくりでした!!)

その他にインドに行くからということでA型・B型肝炎をそれぞれ3回ずつ受けました。

狂犬病はもし噛まれたとしたら(噛まれなくでも、舐められたり唾液がついただけで危険です。また、犬だけではなく、リスやサルでも感染する恐れがあるそうです。)、たとえ予防接種をしていても24時間以内に追加の3本をうたなければいけない、予防接種をうってなければその時5本打つ、と聞いたので、打たずにいきました。

腸チフスはウチの近くではうてるところがなかったので、渡印してからすぐ、近所の医院で接種しました。

初めはいろいろ抵抗はあるでしょうが、インドのほうが予防接種が安く、簡単にうってくれるので、下の娘はおたふく等、日本に帰ってからでいいものもインドで済ませてしまいました。MMR 1回 RS.1200(約2000円)。自費の予防接種は日本では非常に高いので、インドで接種することも十分検討の余地ありです。

 

私たち夫婦もたくさんうちました。

A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、破傷風 を各2回ずつ、日本脳炎を1回受けていきました。

適切な間隔をあけないといけないので(その間、体調を崩すこともあるでしょうかし・・・)、計9本をうつのに3か月。赴任が決まったら、まず主治医と相談し、予防接種は早めに始めることをお勧めします。

家族全員の予防接種を終えるのに時間も費用もかなりかかりますが、健康は何事にもかえられません。安心のための保険の一つだと思い、早めに動きだしてください。

また、子どもが調子が悪い時は、どんな苦労をしても病院に行こうと思いますが、ご自身の不調はどうしても後回しになりがちです。かかりつけのお医者さんをひととおりまわり、予想されるだろうご自身の不調に備えた薬を安心薬としていただいてくるのも大切なことだと思います。